HACCPは食品衛生のための取り組み、従来から存在している食品衛生とは異なり原材料の受け入れから最終的な製品検査まで、全ての工程ごとに本来混入してはならない危害要因(健康に悪影響を与えると考えられるもの)を分析して危害の防止に繋がる重要な工程、これを継続的に監視および記録するといった工程管理です。HACCPは、健康に悪影響を与える原因物質を分析するHA、危害の防止に繋がる特に重要な工程のCCP、この2つが中心になる食品衛生です。飲食店などでは食中毒の防止、食品加工工場では異物混入の防止などHACCPを取り入れることでこれらの予防に効果を期待できるようになるといわれています。近年コロナの影響でマスク着用や手洗いの徹底など、食中毒の基本ともいえることを入念に行っているけれども食中毒の件数そのものは大幅に減少していない、横ばい傾向です。
ただ、HACCPを導入したことで全体的な食中毒は減少しているため、このような衛生管理は継続することが重要なポイントになって来ることが分かるのではないでしょうか。食中毒は誰もが悪影響を与えるものですが、体力や免疫力が低下しているときなど健康な状態と比べると症状が重くなりがちです。高齢者などの場合は体力や免疫力が落ちていることからも、日常生活の中では細心の注意が欠かせません。また、食文化の変化により昔は存在しなかったアレルゲンなどにも注目が集まるようになった、アレルゲン物質の混入や表示漏れなどによる回収事例も存在しているなどHACCPの取り組みが求められます。